日本史の問題

はじめに
大学受験様に指導している生徒に対しての小テストを使用しています。そのため、覚えるために特化している内容になります。参考の1つにしてください。
問題

合計15問になります。合格点はもちろん基本的な内容を網羅しているので満点になります。しっかりと人物や出来事を覚えながら周辺知識を身につけてください。また、繰り返し取り組んでいるので同じ問題も今後出題されることもあります。
解答
(1)箱館。日米和親条約により開港した港は下田と箱館になります。現在は函館と書きますが当時は箱館だったことに注意をしましょう。さらに、地図問題で出題される可能性も高いので、伊豆半島の下田と北海道の函館の位置はしっかりと把握しておきましょう。もちろん、箱館が北海道のどの辺りかも把握しましょう。
(2)坂本竜馬。教科書からも一時消される可能性があった坂本竜馬ですが、土佐藩の脱藩志士として対立関係にあった長州藩と薩摩藩を結び付けた存在でもしられています。これが1866年の薩長同盟(薩長連合)になります。ただ、残念ながら暗殺されたことにより明治維新を迎えることができませんでした。
(3)大久保利通。明治維新の三傑の一人にも数えられる薩摩藩出身の大久保利通です。内務省は現在の省庁がないために想像しづらいかもしれませんが、軽工業、警察組織、地方行政までを任された組織であり内閣制度が成立していない時代には実質的な権力を握っていた場所になります。この内務省の初代長官(内務卿)は大久保が最初に就いています。
(4)松方正義。この答えを導く出すパターンは2つあり、①進歩党と提携、②第2次伊藤博文内閣の次の内閣から考えます。まず、①は大隈重信を内閣に入れることで(松隈内閣)民党にすり寄った形になります。進歩党はこの後に自由党と合同して憲政党をつくるので進歩党が存在した期間も短いことからも答えを出しやすいでしょう。また、②に関しては内閣の順番を覚えるなんて意味がないと考えている受験生も多いですが、内閣の順番を覚えるくらい読み込んでいないことが問題です。もちろん、内閣だけ覚えても仕方がないですが大きなヒントにもなるのでしっかりと覚えましょう。
(5)臥雲辰致。ガラ紡からすぐに答えが出ますが、内務省が主催の第1回内国勧業博覧会で最優秀賞を獲得したものになります。文化史が苦手な受験生も多いですが日本経済の礎を築いた製糸・紡績関連はしっかりとまとめて覚えましょう。
(6)石井・ランシング協定。第1次世界大戦によって日本は袁世凱に二十一か条の要求を突き付けたように列強の進出が加速しています。その中で、アメリカはモンロー宣言から転換をしてジョン=ヘイによる中国の「領土保全・門戸開放・機会均等」を求め始めました。日本の権益維持のためにも重要になります。ただ、ワシントン海軍軍縮会議の際に九か国条約が締結されて破棄されることになります。
(7)穂積八束。民法の制定にはフランスの御雇外国人であったボアソナードが協力をしていますが、戸主権を巡り穂積八束らが反対したことで民法典論争を引き起こしたことで有名です。
(8)治安維持法。戦前日本の悪名高い治安維持法は加藤高明内閣の際に導入されています。この時代は、普通選挙法(衆議院議員選挙法改正)や日ソ基本条約により社会主義思想の流入を嫌ったために国体の変革や私有財産制の否認する存在を弾圧する目的でつくられました。しかし、このような弾圧に向負けずに田中義一内閣の際に実施された初の普通選挙では社会主義者が多く当選しました。結果、政府は弾圧するだけでなく、治安維持法を改正して最高刑を死刑にすることができるようにしました。
(9)高橋是清。受験生が間違いやすいのは震災恐慌後の大蔵大臣と金融恐慌後の大蔵大臣の違いになります。モラトリアムの実施など似たような政策を実施しておるだけではなく最後は殺されている点も共通しています。まず、大正期の震災恐慌に対応したのは井上準之助です。井上準之助は最終的に1932年血盟団事件により殺害されています。そして、今回の問題である高橋是清は金融恐慌に対応しており1936年の二・二六事件で殺害されています。必ず2人を間違えないように区別してください。
(10)独占禁止法。財閥解体に伴って再び財閥の形成を防ぐ目的で独占禁止法がつくられています。1947年の吉田内閣の際に成立していますが、問題文で過度経済力集中排除法が書かれているので答えを導く出すのは簡単だったでしょう。
(11)松川事件。国鉄を巡る戦後混乱期の怪事件ですが、ここは3つをセットに覚えておきましょう。下山・三鷹・松川事件と何度も口に出して覚えてください。取り敢えず、その3つがセットであることを覚えることが大事です。
(12)徳富蘇峰。熊本バンドを結成して新島襄の同志社英学校でも学んだ人物になります。民友社をつくり平民的欧化主義を唱えた人物でもあります。雑誌『国民之友』を答えを導き出すヒントになります。ちなみに、弟の徳富蘆花は『不如帰』の作者としても有名です。
(13)三宅雪嶺。三宅雪嶺は高島炭鉱問題などを訴えた人物でもあり、『日本人』で志賀重昴とともにつくっている点からもセットで覚えておきましょう。ちなみに政教社も見落としがちなのでしっかりと覚えるようにしましょう。
(14)久米邦武。久米邦武は1871年に出発した岩倉遣欧使節団に随行しています。ちなみに、この使節団がアメリカを視察している際にアメリカの大学の学位を取得していた新島襄と出会っています。その使節の記録として『米欧回覧実記』を著していますが、「新道は祭天の古俗」という論文が問題化した人物でもあります。
(15)鈴木梅太郎。ビタミンB₁の発見者になりますが、この辺りは何かを関連させて覚えるというより、単純に覚えるしかありません。ただ、明治時代のように時代と一緒に把握はしましょう。
言葉を覚えることを優先した小テストのために細かい点に不備があるかもしれませんが、取り敢えずは覚えることを優先しています。何かの参考にしてください。
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