高校生・小論文の書き方講座②「原稿用紙の使い方」

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小論文講座

はじめに

小論文に関する書き方などの講座をまとめた内容になります。実際には指導をしながら臨機応変に生徒の志望校、書く力によって変えていますが、大まかな内容をブログにまとめています。何かの参考までにご覧いただければ幸いです。

前回記事:高校生・小論文の書き方講座①「小論文と作文の違い」

原稿用紙の書き方の注意点

前回の内容で感想文と小論文の違いを学習しましたが、今回は原稿用紙の使い方についての講義になります。小論文は素晴らしい文章を書くことも大事ですが、減点されない文章を書く力も重要です。なぜなら、出題難易度・時間・文字数・設問要求などによっては小論文の内容で大きく差が出にくい場合があるからです。ただ、原稿用紙に関しては使い方が間違えれば減点されるので必ず注意する必要があります。

point1.文字数について

小論文には文字数がありますが、多いのは○○字以内か○○字程度のような出題方法になります。ただ、字数をある程度は埋めないと減点されることが多いために必ず原稿用紙を全て埋めるつもりで書きましょう。もちろん、段落の変更などは埋めなくて良いです。

では、実際には○○字以内であれば字数の85~90%以上は必ず埋めた方が良いでしょう。例えば、600字であれば510字以上は必ず書いておきたいです。○○字程度であれば10%前後の文字数を書いておくべきでしょう。そのため、例年同じような内容が出題されるなら感覚がつかめるかもしれませんが、年度によって出題傾向が変わる場合もあるので文章を書きながら文字数を捕まえる必要があります。そのため、受験生はある程度文章を書いておかないと文字数の感覚がつかめないだけでなく、形をつくりながら問題を解いた方が文字数の間隔はつかみやすくなります。

point2.文章の書き方

小論文は自分の意見を書いていく文章であるため丁寧な「です・ます調」よりも「だ・である調」の方が相性が良いです。最も悲惨なのは、両方の書き方が混ざってしまっている状態になります。どちらかに統一する必要はありますが、「だ・である調」の方が良いでしょう。

例えば、ある男性が女性に告白しようとしています。その際に、「君のことが好きです」というよりも「君のことが好きだ」の方が強調されている印象を受けます。どちらも相手のことを本気で思っているかもしれませんが「だ・である調」の方が強い印象を受けます。そのため、小論文も読み手を説得する文章なので基本は「だ・である調」で書いた方が良いでしょう。

point3.呼称の注意

一人称は「私」を使用するようにしましょう。「自分が・・・」「僕は・・・」などの表現は避けましょう。同じように、「父」「母」「祖父」「祖母」「兄」「姉」など普段の呼び方と違いますが小論文のため書き方に注意してください。特に、具体例で体験談を述べる際に、ついいつもの表現がでることが多くなります。

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point4.原稿用紙の使い方

①段落の書き始めは1マス空けて書く

段落は1マス空けて書きます。○〇字以内と書かれているから全てのマスを埋める必要があると考えている人もいますが、段落を変える際の空きマスも文字数でカウントされます。600字程度の字数であれば3~4段落で構成するようにしましょう。ただし、20文字以内で書きなさいなど明らかに文章にならない字数の場合は1マス空ける必要はありません。

②小さい文字も1文字と数える

「っ」「ゃ」「ょ」「ゅ」などの小さな文字(促音と拗音)も1文字と考えて使用します。句読点の様に行の最後に無理やり入れる必要もありません。

③句読点の使用方法

「、」「。」に関しては1文字として数えるようにしましょう。ただ、行の最後になった場合に1マスに「、」や「。」も一緒に入れるようにしましょう。これは「 」などでも同じですが、小論文ではあまり得意でない限りは「 」の使用は避けた方が良いので、まずは句読点を覚えます。そして句読点は、文章が長くなりすぎないように「。」を使用しながら接続詞で文章をつなげることを意識しましょう。また、「、」のタイミングですが、読み手が読みやすいタイミングで「、」を置けば問題ありません。あまりにも「、」がないと文章は読みづらいですが多すぎても読みづらくなります。その感覚を文章を書いて学びましょう。

④数字やアルファベットの書き方

数字は縦書きの場合は漢数字で書くのに対して横書きの場合は算用数字「2022」と1マスに2文字入れて書きます。また、アルファベットは固有名詞であれば1マス1文字で縦書きも横書きも同じように書きますが、アルファベットを書く場合は縦書きでも横にして1マス2文字入れて書くようにしましょう(*最初が大文字の場合は1マス使用)。また、%などは「パーセント」、kmは「キロメートル」と略字を使用しないことに注意しましょう。

⑤略字を使用しない

一般的に固有名詞として定着している言葉は略字で構いませんが(NGOなど)、ネットは「インターネット」、バスケ「は「バスケットボール」と略字を使用しません。そのため、どうしても癖で書いてしまうことがあるので注意が必要です。

⑥使用してはいけない記号

日常的に良く使用しますが「!」「?」「…」などの表記は使用しません。よく使用しているケースもありますが注意しましょう。

まとめ

原稿用紙についての細かい注意点は、まだまだあります。実際に文章を書いていけば不備や修正すべき内容が増えて来るでしょう。ただ、やはり文章を書いて誰かに添削してもらわなければ上達することはありません。1つづ慣れていきましょう。

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